2012.07.10
智頭町
まち自慢

諏訪神社の柱祭り

6年に一度の諏訪神社の大祭

 6年ごとの申年と寅年の4月の酉の日に行われる「柱祭り」の起源は、天保2(1782)年までさかのぼります。

 山から神木の杉の丸太が「御柱」として切り出されると、「むかで」と呼ばれる台木に取付け、天狗やおたふくの面や紅葉の飾りで装飾します。「御柱」は約150名の白装束をまとった担ぎ手によって、四つの町内会を練り歩きます。

諏訪神社(すわじんじゃ)は、蒙古来襲の頃、弘安元年(1278)に信州の諏訪大社の分霊をいただき、今日に至るまで、軍神や鎮火の守護神として崇敬されてきました。

 現在の本殿は天保3年(1832)、幣拝殿は明治37年(1904)に改築されたものです。

 諏訪神社の境内には欅の大木に混ざって多くの楓樹があり、その紅葉は壮観で、古くから紅葉の名勝地として地元に愛されています。

 長野県の諏訪神社は樅の木を「御柱」とするのに対して、智頭町では杉の木を「御柱」とします。杉の町智頭町ならではの祭式ですね。

平成22年 諏訪神社式年柱祭りレポート

「わっしょい!わっしょい!」

 威勢の良いかけ声が晴天の空に響き渡っています。4月18日の日曜日。今日の厳かな日に合わせたかのように久しぶりの快晴で、6年に一度の「諏訪神社式年柱祭り」を讃えているかのようです。

「柱祭り」は鳥取県の無形民俗文化財。長野県の諏訪神社に倣って寅年と申年に行われます。

 当日は早朝3時より「起こし太鼓」を合図に、各町内会の奉仕者(御柱となる杉の木を山から提供してくれる人)と担ぎ手が一斉に山に入り、あらかじめ選ばれた4本の杉の木に酉年生まれの幼少年が最初に斧を入れ「伐り初め式」が執り行われます。

 御神木は、長さ26尺(約7.88m)に伐採され、担ぎ手によって“ムカデ”といわれる台座に乗せられます。台座と杉の木をあわせた重さは約1.5トン。これを白装束に身を包んだ数百人の青壮年達が勢い良く担ぎ、町内を練り歩きます。

 午前8時の花火を合図に上町、中町、下町、河原町の「御柱」がそれぞれに出発し、智頭駅前や宿場町内を「わっしょい!わっしょい!」と練り歩いていきます。道の両脇には見物客がどんどん増えて行きます。「御花(ご祝儀)いただきました!」と景気の良い声も。担ぎ手と見物客の距離が近く、熱気が直に伝わってきます。久しぶりに再会されたのか、知り合いとの和やかな場面も見られます。

 そして、一通り町内を練り歩いたあと、順番に諏訪神社へ宮入りしていきます。

 宮入りの際、神社に通じる急な石段を担ぎ登るのが、男衆たちの最も力の入れどころ。かけ声掛けながら歯を食いしばって、登りきります。周りからは大きな拍手と喝采がわき起こります。

 神社到着のあと「御柱」を台座から外し、皮を剥いて塩で清め、天辺を剣先に加工したあと、本殿の四隅に順々に建立されます。まずは奥の2本、慎重に声をかけながら垂直に立てて行きます。そして手前の2本も立てられ、4本とも建立されたあとは、地域の無事を祈ってしめ縄とお神酒が供えられます。

 神事は大方午前中で終わり、午後からは子ども達の踊りの連が町内に繰り出し、華を添えていました。 好天に恵まれたこの日は、県内外から約1万人の観光客が訪れたとのことです。

 建立された「御柱」は次回の祭り開催前に小さく裁断されて縁起物として町内に配られます。

ご案内情報

御柱祭り

会場智頭宿一円
実施時期6年ごとに4月に開催します。

諏訪神社

所在地鳥取県八頭郡智頭町大字智頭宮前
アクセス智頭駅から徒歩約15分
駐車場智頭宿駐車場(無料)

お問い合わせ先

智頭町総合案内所

所在地鳥取県八頭郡智頭町智頭2067-1
TEL0858-76-1111
(受付時間 9:00~18:00)
定休日年末年始のみ休業
(12月28日から1月2日)

智頭町役場 企画課

所在地鳥取県八頭郡智頭町大字智頭2072-1
TEL0858-75-4111
FAX0858-75-1193

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